ソグナップの仕組み どうして滑りが止まるの?
滑りやすい床面をどのように加工して安全に変えるのかご説明します。
左の写真は御影石の表面の顕微鏡写真(3000倍)です。石やタイルの表面には、このようにもともと微細な亀裂があります。
石の表面に防滑改修溶剤 「ソグナップ」 を塗布すると、この亀裂に薬剤が染み込んでいきます。 すると酸の力で亀裂の周りが溶けて、もともとの亀裂が広がり「穴」があきます。 コレが「防滑クレーター」です。穴の大きさは幅、深さとも7~10マイクロメートル程度で肉眼では確認できません。
ザラザラにはなりません
表面を溶かして荒らしてしまうわけではありませんのでザラザラにはなりません。
では、なぜ滑りが止まるのか?
それは・・・
理科の実験で、コップに溢れるほどの水を入れ、ガラスでふたをしてそっと持ち上げる。するとコップも一緒に持ち上がる。というのを見たことはございませんでしょうか? これは、表面張力という力の作用で、コップの水とガラスとの間が吸盤状態になったからです。
ソグナップを施した床面が水で濡れたとき、この「防滑クレーター」がこのコップの役割をし、まるで吸盤のように靴(足)の裏が床面に吸い付くような効果が得られます。
アニメで紹介⇒【滑りにくくなる理由】ムービースタート!
つまり、滑りの原因になる水を「逆に滑り止めに利用してしまう」というのがソグナップの原理です。表面をザラザラにする滑り止めとは一線を画する、新しい発想の滑り止め工事なのです。
表面張力とは…?
液体の分子がお互いを引き合って凝縮しようとするときに発生する力のことです。
原子の電化(-)と(+)はくっつきやすい性質がある為、表面積が少ない球形になろうとします。そのときにお互いの分子が引っ張り合う力が表面張力です。「水」の表面張力は水銀についで2番目の強さです。
「そんな力で滑りが止まるの?」
よくお客様からもそんな疑問の声をいただきます。 じつは身近なところでは、冬季に車に装着するスタッドレスタイヤも、この原理を利用した滑り止め方法です。車のスリップ防止にも使われるとても強力な「力」なのです。